津軽十三湖しじみ亭奈良屋
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不動の滝
[十三湖の風保存版](当店発行の情報誌『十三湖の風 第9号』より)

鎌倉の時代 山伏たちの声が響いた
不動の滝


▲間もなく晩秋を迎える早朝の袴腰岳山麓。
 町の西側を南北に走る国道339号線に掛かる中里川の橋のたもとの信号を東に入ると、すぐに左手に不動の滝への案内板が見える。舗装された道を袴腰岳の方へ車を走らせると、十分程で道は終わる。そこはキャンプ場や遊歩道が整備された「滝の沢砂防愛ランド」だ。その一角に不動の滝への遊歩道入口が見える。杉と雑木に囲まれた緩やかな道に、秋晴れの木もれ陽が落ちている。道沿いの杉林の幹の間には、不動の滝から流れてくる川が爽やかな清流となって流れている。その川沿いの清々しい気持ちの良い道を歩き続けると、やがてその川が道の下に見えてきた。

 橋を渡り、道の途中にある小さな水飲み場で咽をうるおしてしばらく歩くと、左手の眼下に見える川が谷底のように見えてきた。いつのまにか、随分な高さにまで歩いてきたのだろう。しかし疲れはない。

 20分も歩いたころ、谷間にある原生のヒバやホウの木の葉の隙間から谷底に小さな建物の屋根が見えてきた。そこから数歩先にある谷底へ続く小さな階段を下りると、一人の男性が神事の準備のためだと言って川原で井桁に組んだ木材に薪木を積み上げていた。ここは鎌倉時代に山伏が荒行を行っていたのだそうだ。なるほど、そばには不動明王が祀られた社がある。目を上流に向けると、そこには大きな滝が音を立てていた。「不動の滝」だ。まだ紅葉には少し早い木々の間をぬって、強い陽射しが滝つぼに明暗のコントラストを作っている。それがこの場所の地の深さを感じさせ、神秘的な空間を作っている。

 スニーカー程度の靴で歩ける、気持ちの良い道である。市街地からも近い。とはいえ山道である。注意しながら自然を楽しんでいただきたい。

※本年四月、小泊村と合併し、町名が中泊町となりました。


▲十五メートルの高さから流れ落ちる不動の滝に
谷間の木々を通して秋の陽射しが差し込んでいる。



▲ここで山伏たちが荒行をしたのだろう。





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