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| 小説「津軽」を歩く。 |
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[十三湖の風保存版](当店発行の情報誌『十三湖の風 第8号』より)
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| 今は整備されたこの小泊小学校のグラウンドは小高い丘の上にありそこからは小泊の町と日本海を眺めることができた。グラウンドに隣接した「小説津軽の像記念館」の庭には並んで坐るタケと太宰の像が建てられてあった。しばらく像を眺めた後、入館料二○○円を払い記念館に入った。悪天候のせいと観光シーズンではない時期なのか見学者は他に見当たらなかったが、受付の女性がお茶をすすめてくれた。そのお茶を片手に太宰についてのビデオを見せていただいた。数本の語りになっていて大型スクリーンの上映もあるが小さな画面
では自分で選択してみることもできた。タケとの思い出の資料や太宰が津軽を回った資料がたくさん展示されていた。 その小高い丘を下り小泊漁港へ向った。湾内の海面は天候のわりには静かであった。カモメたちものんびりと羽を休めている。意外と漁船が少ない。岸壁近くの店先には一夜干しのホッケやイカが吊るされていた。店先では一人の女性が小さな七輪でそのイカを焼いていた。あまりにも香ばしいその匂いに二〇〇円を払い一枚食べることになった。「今年はいつまでも寒いからまだこの時期でもホッケがあがるんだよ。この分じゃイカ漁が始まるのは遅くなるよ。ここのイカ漁船は今、南の方の海へ行ってるんだ」と熱々のイカをほうばっている私に話してくれた。なるほど大きな漁船が少ないはずだ。この時期は石川県沖でここの船たちが漁をしているようだとも教えてくれた。しかしこの静かな湾はきれいだ。おだやかでゆっくりしている。心が落ち着く風景である。漁期になれば賑やかになるのだろうが。 漁港を離れ町の中心部にあるタケが晩年まで暮らした家に回ってみた。そこは越野金物店といいタケが嫁いだところである。人通 りの少ない小さな商店街にそこはあったがすでに店は閉じられていた。看板はなかったが道路に面 したサッシのガラスに越野金物店と書かれた紙が一枚貼ってあった。 |
![]() ▲青いトラックが止まっている二階建てがタケの家である。 |
![]() ▲「小説津軽の像記念館」 TEL 0173-64-3588 |
![]() ▲小泊から竜飛に続く海岸線にはいくつもの船小屋が見える。 |
![]() ▲竜泊ラインから遥か向こうに小泊漁港が見える |
![]() ▲新緑の若葉と原生のヒバが霧の中に美しいコントラストを見せている。竜泊ライン。 |
![]() ▲この岩の下に現れた馬で義経は海を渡ったという。 |
![]() ▲津軽最北の港、竜飛漁港 |
![]() ▲三厩漁港を見おろす高台に建つ義経寺 |
