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| 夏の風物詩、十三湖のしじみ漁 |
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[十三湖の風保存版](当店発行の情報誌『十三湖の風 第4号』より)
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![]() ▲「ジョレン」をひきあげる
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![]() ▲「から落とし」で選別 |
![]() ![]() ▲手作業で丁寧に選別する ![]() ▲近くの展望台から岩木川河口を眺める |
湖の西端にはしじみ亭奈良屋の姉妹店「はくちょう亭」の白い壁が見える。そしてその手前の湖上にも無数のしじみ漁の船影が見えている。作業を眺めながら船上にあった木の棒を湖の中へ差し込んで見たらすぐに湖底にぶつかった。水深は浅い。恐らく胸当たりであろう。十三湖はほとんどがこの程度の水深なのだ。大きな船はこの湖では使えない。みんな小さな漁船での操業しかできないのである。 北西には日本海への河口に架かる十三湖大橋が、北の遠くには日本海越しに権現崎が見えている。権現崎の手前下にはイカの港、下前漁港がある。また十三湖大橋の右手には中ノ島の松林が見える。やや北東よりに津軽半島の山々が連なりその手前の湖近くの丘に道の駅「トーサム」の建物が太陽に輝いている。(いずれも本号にて以前紹介) 十三湖周辺の景色に見とれている間も秋田さんの漁は続いている。「今日はよく採れる。勘が当たったようだ」と言いながら「ジョレン」を湖底から引き上げている。やがて二つのしじみ箱が一杯になり始めた。時計を見るとまだ午前9時20分である。終了制限時刻の11時までの1時間半前である。「ボラが入ってきた」と言いながら一匹の魚を掴み上げている。「ジョレン」のなかにはたまにいろんな魚が入ってくることがあるそうだ。そういえば先程から船が走っている途中船の近くをたくさんの魚が飛び跳ねていた。一杯になったしじみ箱に木蓋をして甲板を洗い始めた秋田さんの漁は終わったのだ。周囲の船はまだ操業を続けている。秋田さんの船がその中を突然エンジンを全開にして猛スピードで走り始めた。その様子は誇らし気である。 浜に向って一直線に進む船の上にしぶきが襲ってくる。やがてスピードを緩めゆっくりと進む先の岸辺には2〜3人の男達が待っていた。「ここで検認してもらうのだ」といいながら船倉のハッチを開けた。違法操業をしていないかどうかを検査してもらうのだ。検認を受けた秋田さんの船は浜に着いた。すぐに車で数分の作業場に運ばれ「から落とし」で一応は選別 されたしじみを水槽の中で再度選別をするのだ。 * * * この日は晴れていたものの「やませ」というこの地方特有の冷たい東風が湖上を吹いていたがやはり10月ともなると湖上には厳しい寒さが訪れるという。風物詩にも思える岸辺からのしじみ漁も漁師達にとっては厳しい自然との戦いなのである。 十三湖を訪れることがあれば是非沖に浮かぶしじみ漁の船に目を注いでもらいたい。岸辺とは違うもう一つの十三湖と津軽が見えてくるはずだ。 |
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